病院内は清潔に 保たれています

医療療養型病院における感染症対策について

Q.まず、医療療養型病院とは?
A.医療法で定められた病院の病床は、一般病床、療養病床、精神病床、感染症病床、結核病床の5分類に分けられるが、その中でも療養病床とは、主として長期にわたって療養を必要とする患者さんのための病床です。
その病床をもつ病院が、医療療養型病院です。
Q.どうして感染症にかかってしまう可能性があるの?
A.医療療養型病院に入院している患者さんには、気管切開、経過栄養、中心静脈栄養や点滴、酸素療法、胃ろう、尿道留置カテーテル、頻回な喀痰吸引、血糖測定など、療養のために必要な医療処置をされている方が多くいます。このような処置には、耐性菌の保菌や肺炎などを繰り返す原因となる場合が多く、感染管理上、ハイリスクな環境なのです。
Q.感染対策の目的って?
A.病院において、患者さんがもともとの病気とは別に罹患した感染症を防止することで、
・患者さんとご家族が安心する医療が行えます。
・医療従事者が安全で健康に医療を提供できます。
・良質な医療を提供できます。
Q.実際に病院ではどうしているの?
A.感染対策の基本的な考え方として、どのような感染症が潜んでいるかわからず、感染症の多くは、感染症と確認された時にはすでに広がっていると考えます。そのため、感染のあり・なしにかかわらず、日常的に感染対策を行う必要があります。

MRSAやノロウイルス、インフルエンザウイルス、CDなどの感染症は、接触感染、飛沫感染、空気感染の感染経路があります。これらは標準予防策(スタンダードプリコーション)に基づき、対策を行っています。

※標準予防策(スタンダードプリコーション)とは?
→感染症の有無にかかわらずすべての患者さんのケアに際して普遍的に適用する予防策です。標準予防策は、患者さんの血液、体液、分泌物、排泄物、あるいは傷のある皮膚や、粘膜を感染の可能性のある物質とみなし対応することで、患者さんと医療従事者双方における病院感染の危険性を現象させる予防策です。

Q:くわしい対策内容について
A:
1.手指衛生
手、指には、目に見えない多くの微生物が付着しています。スタッフの手を介して、次々と患者さんに伝播します。手指衛生は、基本的かつ最も有効な感染防止対策であり、

①石鹸と流水による手洗い
②擦式消毒剤による消毒

があります。

☆手指衛生を行う5つの大切なタイミング

  • 患者さんに触れる前
  • 清潔/無菌操作の前
  • 体液がついた可能性のある場合
  • 患者さんに触れた後
  • 医療機器や物品などに触れた後

2.個人防護具の適正使用個人防護具は、適切な着脱方法、交換のタイミングが重要です。患者さんやご家族に感染症をうつさないためには、まずはスタッフが感染症にかからないことが大前提です。手袋、マスク、エプロンなどの防護具を使用してケアを行うことは、患者さんのためであることをご理解ください。

①手袋や使い捨てエプロン、フェイスシールドの着用
  • 湿性生体物質(血液、排泄物、吐物など)に触れるとき
  • 汚染している器材などを扱うとき
  • 患者さんごと、処置ごとに交換する
  • 手袋はずしたあとは手指衛生を

 

②サージカルマスク
  • 鼻を出さずに、マスクにいれる
  • 顎にマスクをかけない
  • 4~6時間の使用で交換する
  • 破れたり濡れたり汚れたりしたら交換する

 

③衛生的な環境管理について

患者さんやご家族にとって、安心で快適に病院を使用していただけるよう、常に整理・整頓・清潔な環境が必要不可欠です。そのためには、床、壁、天井など通常医療従事者や患者が直接接することのない部分と、床頭台など医療従事者や患者が頻繁に接触するベッド周辺などの部分を分けて考える必要があります。

環境表面全般について、定期的清掃をすること、ならびに付着した汚物は直ちに清掃することとし、頻繁に接触する部分においては、いつも・誰でも・同じように出来るようルール化し、消毒薬入りの洗浄剤で清掃しております。

頻繁に接触する部分の例としては、手すり、ドアノブ、蛇口、電気スイッチ、ベッド、テーブル、リモコン、床頭台などです。